道路に面したところに店先があって、そこの窓から、祖母が雁月(がんづき)という練り菓子、ういろうより少し固いような菓子を作って、売っていましたね。泊浜とかそのほか浜の方の人たちが、山の方に田畑を持っているので、そこに行く途中に馬を休ませて、タバコ(おやつ)にその雁月を買って食べる人もあったんでしょう。高さが2センチくらいで値段は5円くらいじゃないかな。けっこうね、それで小遣いを稼いだように記憶してますね。
雁月の材料は、主に小麦粉と砂糖で、粉を溶いて砂糖を入れて、そこに炭酸か何か入れ、缶に入れ、蒸かし釜で蒸かすんです。白砂糖なら白っぽく、黒砂糖を使えば黒っぽくなる。
「歌津 塞翁が一代記」山内正一さん[宮城県南三陸町歌津伊里前]大正12(1923)年生まれ
投稿日:2012.01.04
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