11月から2月の頃、夜になると大人たちが拍子木もって『火の用心』やるんです。そうやって火まわりしだんだね。そこに行って遊ぶんです。一緒に回ったり。焚き火を一番する頃だしね。その時代は火をおこしていたのは薪しかないからね。私も大きくなって家にいた時は拍子木持ってやりました。今はそういうことしないけど。
また冬場の遊びで思い出すのは、ケンケンで戦ったりするのがあったな。
何人かで組んで「殴り込みだ!」ってケンケンをして(相手を)転ばせたら、自分の陣地の中に戻ってきて、最後に何人残ったから勝ちだというような遊びをしました。ジャンケンするような余裕はないんです。殴り込みといっても、本当に殴ったりはしません。
また、そのころはサッカーもやりました。5、6年になってくるとね。野球をやりたくてもバットもない、杉の木だの栗の木だのの枝をバットにするような時代でしたから。最近です。バットだのグローブだのあるのは。サッカーのボールは、今みたいなサッカーボールじゃなくて、ただの赤いゴムのボールです。その空気がなくなると自転車屋の空気入れで入れたんです。今みたいなサッカーボールなんてないですから。
「歌津に生きる」小野寺弘司さん
[宮城県本吉郡南三陸町歌津伊里前]昭和21(1946)年生まれ
投稿日:2012.01.01
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