戦争が終わってからは、家に帰って農業をしました。
周りはみんな農家で、いっぱい畑があって、人手がない。昼間も働いて、月夜の時は月の明かりで働いたんだ。月の明かりだけでやったの。私だけでなく、みんながそうでした。
それに、今こそ、機械でやるけっども、昔は耕運機なんてながったから、手だけで作業したの。
この辺は火山灰みたいなとこでないから、柔(やわ)い土やサラサラの土でなくて、粘土ども違って、固いし砂利だし、崩れやすいような土ではないんです。機械なら1時間や2時間すれば終わるのを、幾らも耕せないわけ。だから、ほんとうに重労働だからね。
「謡い舞う、神々の見守る浜で」佐藤良美さん
[宮城県本吉郡南三陸町志津川]昭和2(1927)年生まれ
投稿日:2012.01.01
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