昔は子供がお使いに行くのが普通でした。お店に入る時は、「もうし~」って言いながら入って行きます。もらうっていう意味と買うって意味もあったんでしょう。店の方でも心得ていて、何を買いに来たかっていうのは、もう店の方で知っているんです。子供がモジモジして行っても、分かってくれますし、親がお金を持たさないで使いに出しているのも分かっていたんです。例えばいつも買うお醤油や味噌を一升瓶に五合など、みんな、そこの家の家計も内情も知っているという感じで見計らってくれるのです。だからみんな、お店の人に持たされて帰ってくるという感じでした。
そのようにして帳面につけておいてもらって、盆などに手間どりした勘定が出てから、まとめて支払う、それが普通だったんですね。
「わたしの志津川」高橋登美子さん
[宮城県本吉郡南三陸町志津川中瀬町]昭和13(1938)年生まれ
投稿日:2012.01.01
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