契約会の役職は、会長、副会長、会計の3つで、普通は会計、副会長と経験を積んでから会長になるわけですが、私は特例で、いきなり会長を務めました。会長といっても、契約会の結束力がありますから大きな権力があるわけではありません。春と秋には、会員全員が集まって総会を開きます。大きな話し合いはこの2回だけです。
そこで、山の刈掃いの時期や回数、会計報告、そして会員が嫁さんをもらったりして新会員が増えれば、その紹介なども行って、食事会で団結を高めます。昔は会員が支度をして餅をつき、期単位の持ち回りで手料理を振る舞うのが決まりでした。8つの期のうち2期が食事を作り、残りの期がご馳走になるんです。しかし、今はお膳も使わずビニールを広げて済ませるし、食事も総菜を買うことが増えたようで、簡単になってきたみたいです。昔の形はなくなりましたね。総会は、いつも契約会館で行っていましたが、津波で流されてしまったので、現在は適当な場所を見つけてやっているようです。
「結う人」牧野駿さん
[宮城県本吉郡南三陸町歌津伊里前]昭和13(1938)年生まれ
投稿日:2012.01.01
カテゴリー:キーワード.
© 2012 東日本大震災 RQ聞き書きプロジェクト 「自分史」公開サイト. All Rights Reserved.