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華足寺のお供えは伊勢の神宮の流れを汲んでお膳を捧げるんだねえ。献膳係の中に「献膳係」っていうのがいてね。お祭の形式的なことを守り伝えている人がいるんだね。
オイカワエイシさんって今度総代になって貰ったんだけどね、献膳長でやってもらってる人がいるんだね。3人いるのね、献膳ってひとが。そのうちの総代になって貰ったんだから。昭和13年生まれのかただね。私より1つ上。
献膳の内容は、全部写真におさまってあるんだけども、非公開ってなてんだね。なるべく写真撮らせねえんだ。例えば大根の太さがなんぼで、長さがなんぼでって全部それを測って記録したんだね。お膳が17あんだけども、1の御膳さ何付ける、2の御膳さ何つけるって、白菜とかいろんなもの買ったりとかね、米を分けておいたりする。
それから、我々献膳の係はお膳を捧げる時は、紙っこを三角に折って口に咥えるんだね。お話をしたり、神さん居るんだからお膳に不浄な息もふきかけんな、っていうことなんです。
ところがそんなこと最初から指導してないもんだから、人が足りないからってにわかに頼んだ若い者がちゃんとしてなくて、去年の秋には雷落としたけどね。やっぱりこういう言い伝えというものは、大切だね。
「礼儀正しい尚ちゃん? ~佐藤尚衛・馬喰一代今を生き抜く~」佐藤尚衛さん[宮城県登米市東和町米川]昭和14(1939)年生まれ
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