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子供のころの遊び道具? 花だね。
この辺りは、実がなるんですよ。んーと、何て言う名前だったかな。そいつをちょっとこう折って、カランカランって鳴らしたり。
あとね、山に行って、何かわかんないんだけど、こんぐらいの花なんだけど、採って、口に入れて、甘くもなんないのに、それを何か、なめてたような気する。
他は、梅ッコ(梅干し)を盗んで、春にできる筍の皮の中に入れて、「スーッスーッスーッ」って吸うんです。昔は梅っコって貴重品だったの。それを筍の皮の中に入れて、そして皮を折って、折ったところの両方に、少し穴ッコが空いてるから、そこから「スーッ」って梅ッコの汁だけ、少しずつ吸うの。筍の皮に入れて隠すとわかんないんです。子供の知恵だね。梅ッコの数、数えてるかも知れないから、食べてしまうと(バレてしまって怒られるから)ね。でも、吸ってるだけでもやっぱりある程度は(バレて)怒られますよ。
あとはね、「なり物」食べましたね。ぐみなんか、今でもそこの畑の上にあるんだけど。それから、桑の実(マルベリー)。これはたくさん食べたなぁ。
何て言ったっけな? 十五夜にする時の、ススキの小っちゃいの、黒くて、猫じゃらしとは違うんだけど、覚えてないんだなあ、何ていう名前だか。黒っぽい灰色のような色で、小っちゃい棒をとって、そして「ツーッ」と吸って食べました。黒い汁だから口が真っ黒くなるんです。味がするんだかしないんだか分かんないけど、子供はみんなそういうものを食べました。食べるもの無いからね。今の子供は食べないですね。昔っからそうやって、勉強しないでそういうことばっかりしてました(笑)。こういうものは、まだまだいっぱいあったんです。
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