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農学寮を卒業してからは、家の手伝いを始めました。私を待っていたのは養蚕と和牛です。私のいちばんの青春時代なわけですが、毎日5時起床の生活ですよ。帰ってくるのも夕方5時。養蚕も、春、夏、秋、晩秋と4回取るので、なかなか忙しい。年に4回、種苗業者から蚕の種、つまり小さな幼虫を1回40〜50グラム仕入れて育てます。私の頃は旧式だから、桑の葉っぱだけを摘んで蚕に食べさせていました。だけど近年は、桑を畑に植えて剪定して、葉の付いた枝ごと切って蚕棚に並べて食べさせる条桑育(じょうそういく)なんです。蚕がいるところに枝を並べて、蚕が桑の葉を全部食べたら、枝ごと換える。それを1日2回くらいやるんです。昔に比べると、ずいぶん楽になりました。
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