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大谷では、天然のワカメを砂の上に置いて干して、ワカメに砂をつけたまますぐ、出荷するんです。業者さんが買っていって、1年間寝かしてどっかに売りに行くんですね。
ワカメは出荷したては固いんだけど、砂つけたまま1年置くと柔らかくなるんで、1年後に食べるんです。乾いたら砂が乾いて、サラッと軽くなるから、ぽろって落ちます。砂をつけておくと(ワカメの質が)変わんないんだね。
母の弟が船乗りでした。この辺は開口の規制が厳しいから、海に素潜りして採る人はあんまりいませんでしたね。船を持ってない人は陸(おか)から行って泳いで採ったり。
ちょうど大谷海岸のところは、今は泳ぐ(陸前階上駅すぐの御伊勢浜は有名な海水浴場)けど、もとはみんな、全部、天然ワカメの干し場だったんです。私が小学生ぐらいのときは、どこでもそうだった、大谷海岸は。私は大谷の母親の実家で育てられたから、それをずっと見てたんだね。
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