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山形県の立川町(現・庄内町)にいる造形作家に、町づくりの相談をしたこともあります。その方と出会ったのは、歌津にアザラシが迷い込んだ時のことです。タテゴトアザラシの赤ちゃんで、「ウタちゃん」と名前までつけて大騒ぎになった。かわいいアザラシを見ようと、毎日、5千人くらいの人が来たんですよ。東京はもちろん、わざわざ九州から来た人もいました。テレビ局もNHK以外は全部取材を受けました。私も「いやあ、こんなところに迷い込んできたのは初めてです」などと、いろいろ話をしました。でも、アザラシは3日でいなくなってしまったんです。そこで、川にアザラシの像でも作ってやれば、観光客を呼べるのではないかと考えました。
すると、子どもたちとの交流事業をしていた立川町に、仙台大観音を作った東京の美術大学を出た人がいるという。早速、出かけていって、本物そっくりのアザラシを3頭くらい浮かべたらいいんじゃないかと相談したんです。そうしたら、彫像には70万円もかかるというんですよ。それで、諦めました。そうでなくても、議会にはいろいろと叱られていますからね(笑)。
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