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昭和30年代からホタルをとりまく環境は急激に変化しましたが、その間に山は広葉樹林から針葉樹林に変わってしまい、この辺りの生態系も変化してしまいました。
昔はこの辺の森林は広葉樹で、ナラ・クヌギなどの林があって、薪や炭として使うために、2~30年の間隔でのこぎりで伐採していました。のこぎりでの手作業ですから、時間もそれなりにかかり、それは森林の再生のスピードと合っていて循環型社会を形成していました。ところが、チェーンソーの導入によって、短時間に一山すべてを伐採してしまい、山が裸になるということも起き、さらには昭和30年代の経済成長によって、住宅用の杉・松が将来的に貴重な財源になるという見込みで、その植林が始まりました。国策で東和地区80%増を目指して杉・松の造林が行われたのです。
結果的に70%以上増の植林が達成されました。そのために生態系が変化して、生物全体が変わってしまいました。山に入って手入れをする人が減ると動物が増えます。広葉樹の実などを食物とする野山の生物(タヌキ・キツネ・シカ)は、山にあるべき餌がなくなってしまい、秋口に民家に降りてきて、トウモロコシや枝豆を食べてしまったり、放し飼いしているニワトリや卵を食べてしまったりします。実は、私の家でも秋になったころ、白昼堂々とキツネにニワトリを襲われたのです。
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