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私のお父さんは昭和5(1930)年に亡くなりました。私が5つの時です。今の子どもたちはテレビ見たりして良く知ってるから、人が亡くなるということがどういうことか、すぐわかる。私は本当の子どもだったんだね、わかんねぇんだね。
父親が死んだ時に、まさか死んだ人でねえっぺね、と思ったから、ふすま開けて、父親の頭にハチマキさせてさ、盥(たらい)みてぇなのに腰掛させたのを見てたんだね。立棺(ご遺体を座らせてお棺に収めること)で土葬だがらね。ただそれ見てたんだけど、死んだなんてわかんないもんだから。すっと、部屋の向こう側から来たお婆さんが、入棺してるのを子どもに見せたくないから、ふすまをバチッと閉めたんだ。
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