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家は百貨店みたいなものをやってたから、余裕があったんですね、兄弟みんな、学校にいれてもらいましたから。何でも売ってた。うちの親父、及川清吉が明治ごろ創業したんです。親父はここ歌津の出身で、石巻の呉服屋あたりに修行に行って、ここを開業したわけですよ。親父は高橋家に婿養子に入ったんです。
高橋家っていうのは、商売はやってなかったようで、それ以前は、ご先祖は医者だったんだが、後継ぎがなくなって、百姓になったらしい。その長男が東京に行って、辻(つぢ)という婦人と結婚したのち、台湾巡査として台湾に渡ったんだが、数年後に病気で亡くなった。子どもも病気になったので、奥さんは子どもを連れて伊里前の高橋家に帰って来たわけです。それで、新しい旦那さん、つまり、ここで呉服屋の番頭をしていたうちの親父を見つけて結婚し、奥さんがいっぱい持っていた持参金を基にして開業したのが始まりです。
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