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そういう父も敗戦後は少し変わったかもしれません。とにかく食べて行かなければならないですからね。橋の欄干に通していた鉄パイプも供出してしまって無いような時代で、とにかく物が無い。食べ物も無い。「松根(しょうこん)」と言って松を伐って、松の根から油を採ったんです。結構松を伐採したんです。戦後は、新しく木を植えるどころではなくて、開墾して食べ物を作らなくちゃならない。ウチの親父なんかも、何かに没頭しなければ忘れられなかったんじゃないでしょうか? そんな風に感じるくらい、食べるために必死に働いていました。そういうところから立ち上がってきたんです。あの時代を知っている人間と、今の人たちでは感じ方が違うんじゃないかと思います。
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