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中学校は歌津中学校。中学校の時は、剣道部に所属し、一生懸命やった思い出がありますね。
剣道は結構打ち込んでいて、子どもたちと一緒に25~6歳まで続けていました。三段までとりましたね。結婚してからやめています。漁協の職員や公務員などをしている30代から80代までの人は剣道をできる時間的余裕があるわけなんです。だから私も長く続けられたんです。漁協を退職してしまうと、もう剣道をやる時間がなくなってしまいますね。
剣道には大会がいくつかあります。選手権とか、県大会とか郡大会とか。私は県大会に、この本吉郡を代表してよく出てました。優勝すれば全国大会に出られるんですが、本吉郡の人が少ないから代表やれたんだけ(笑)。
歌津の名足地区は剣道が盛んなところです。今でも子どもたちは有志の「少年剣道会」っていうのがあって、そこに行って鍛錬を積んでいますね。彼らは毎年夏に、日本武道館で開催される「全日本少年武道錬成大会」に行っていますよ。日本武道館元館長(昭和40年代ごろ)の、三浦英夫さんって言う方が名足のそばの部落のご出身で、そのつながりで参加できるようになったと聞いています。
今後の課題は「集団高台移転」ですね。
誰しも今まで自分が住んでたところに戻りたいと思うもので、津波の危険があってやむを得ず移転しなければならないのであれば、できるだけ自分が住んでた場所に近い高台を望むわけです。名足地区は都市計画の中に入っていて、津波が到達したところには家屋の建築許可は下りません。
1メートル近く地盤沈下しているので、水が来るところにも建てられません。今の国の制度では5人以上で集団移転するのであれば、土地も確保しますと言っていますが、売地か賃貸かもハッキリとしていないんです。第三次補正(予算)でその辺りは出てくると思いますが、まだ決定はしてない。建築許可の下りない土地を国が買い上げるのかどうか、その辺もまだはっきりしない。そういう点が問題です。
国のシステムというのはわかりにくい。今、大震災の復興担当大臣がいますが、すべての復興に関して一元的にやってくれるんなら一番いいんだけど、今までと何も代わらないのです。財源は財務省、この修繕には農林水産省とか、窓口が違うわけ。何のための復興大臣か復興か、と言いたくなりますね。われわれにとっては、陳情する先が1か所増えるだけなのです。復興庁は、我々がよその官庁へ行かなくてもいいように調整しなきゃいけない、それが復興担当大臣なんだから。
ところがほら、官僚の既得権というのがすごい。「次生まれて来るなら官僚だな」と冗談でも言いたくなりますね。法律の元はみな官僚が作るのです。(※)法整備というものは、官僚たちが今後自分たちにとって心配のない政界にするための法整備なのです。だから、国会議員がしっかり勉強しなければならず、官僚に使われるようではダメだと思います。
私いろいろと商売もやってきましたが、法律がいろいろ改正になった十何年前から、労働時間の上限週40時間についてなど、よく監督省庁側と衝突したものです。この法律では、公務員は給料が下がるわけがないけれど、時給で働く人の労働時間が少なくなって収入が下がるわけだから、民間は対象外にしてくれと言ったのです。法の整備で利益を受けられる事業なんてのは、一部の上場会社とか、そういう優良会社しかできないんです。民間の中小企業とか零細企業なんかはやっていけない。残業手当の出ない会社もあるんですよ。そういうところはサービス残業です。みなさんのイメージで公務員よりいいようにみるかも知んないけどね。
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