文字サイズ |
合祀餅(ごうしもち)拾いってね、上棟式をやるのにね、いわゆる柱をたてて屋根を張るでしょ? あの棟っていうの三角の。それをセットするときに、式典をやるわけ。屋根の上から、縁起づけに餅を撒くんだ。それを合祀餅っていう。撒かれた餅は、食べる食べる。いまはビニールで巻いて包んであるのを投げるから、みんなで分けて食べるんです。この合祀餅拾いっていうのは、宮城県ではだいたいの場所でやるんだよ。普通の一般家庭はまぁ上棟式なんて言わないで、タテマイって言いますけどね。
家は流されねえの。下まで波が来たけど、流れねえの。だけっど、お爺さんが海岸で店ッコやってたの。雑貨屋。津波の前の日には、新しい店ッコの「建前(タテメエ)(新築の際に行われる神道の祭祀、いわゆる「上棟式」のこと。詳しくは後述)」までしたが、津波に流されてしまった。
昭和8(1933)年3月3日、地震の日はまだ寒くて、雪が降っていたの。津波の上がったところだけは黒くなって、上がんないところは白い雪が残ってね。
津波が来たときは、私はまだ小学校に上がる前で、夜、お爺さんと一緒に寝てたけっども、お爺さんが私をおぶって逃げてたんだね。お爺さんは60歳ぐらいだったね。
家は流されねえの。下まで波が来たけど、流れねえの。だけっど、お爺さんが海岸で店ッコやってたの。雑貨屋。津波の前の日には、新しい店ッコの「建前(タテメエ)(新築の際に行われる神道の祭祀、いわゆる「上棟式」のこと。詳しくは後述)」までしたが、津波に流されてしまった。
Please use the navigation to move within this section.